みなさんは、TOEIC L&Rテストを受験して、しばらく経つと送られてくるスコアシート「アビリティメジャード」、通称「アビメ」の正しい読み方をどの程度理解していますか? アビメを正しく読めると、自分の弱点が丸わかり。結果、スコアアップにつながります。TOEICスコアは、ある程度のレベルまで行くと、闇雲に勉強してもなかなかスコアがあがらないですが、弱点を具体的に理解して、その対策をピンポイントに行うことが、スコアアップの近道となります。ここでは、このアビメの読み方と対策法を紹介していきます。
リスニングパートのアビメの内容は以下のようになっていると思います。上から順番に各項目がどの問題に対応しているのかを説明していきます。
L-①「短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる
ここはPART1とPART2に対応しています。
PART1やPART2の問題のうち、想像が必要なものが該当します(具体的に述べられているものではない)。
例えば、PART2で
Which paper should I buy?
(どっちの紙を買えばよいですか?)
という設問に対して、直接的にどちらかを答えるのではなく、
You should ask to Bob.
(ボブに聞いてみて)
など、状況的にありえる間接的な答えをする問題がここに相当します。PART2では、後半につれてこのような問題が多くなるように感じます。
L-②「長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに、要点、目的、基本的な文脈を推測できる。
L-①と同様に、想像が必要な設問が該当しますが、ここはPART3とPART4に対応しています。
例えば、PART3の
Where most likely does the woman work?
(女性はどこで働いていると考えられますか?)
や、PART4の
Who most likely are the listeners?
(誰が聞いていると考えられますか?)
などが該当します。
各3問ある設問の1問目によく見られますね。
L-③「短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる」
ここはPART1とPART2が対応しますが、L-①とは違い「具体的に述べられている内容についての設問」が該当します。
例えば、PART2で
How many tables did you reserve?
(テーブルをいくつ予約しましたか?)
という設問に対して、
Six of them.
(6つです)
など、具体的な詳細内容を答えるような設問が該当します。
L-④「長めの会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる」
ここもL-③と同様、具体的な内容が該当しますが、ここの対応パートはPART3とPART4になります。
PART3の
What does the woman suggest they do?
(女性は何をすることを提案していますか?)
やPART4の
What will happen on July 6?
(7月6日何がおこりますか?)
などが該当します。
L-⑤「フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる」
ここはPART2、PART3、PART4が該当し、遠まわしな答えになる設問や、PART3&PART4の発言の意図を問う問題などがここに該当します。
例えば、PART4の設問
What does the woman mean when she says, “I don’t know”.
(女性が”I don’t know”と言う際、何を意図していますか?)などがここに該当します。
ちなみに、L-⑤に該当する設問は、必ずL-①~L-④のいずれかに含まれており、L-⑤に入っている設問は2つの項目にまたがって設定されているようです。
リーディングパートのアビメの内容は以下のようになっていると思います。上から順番に各項目がどの問題に対応しているのかを説明していきます。
R-①「文書の中の情報をもとに推測できる」
リーディングパートの一番上の項目は、PART7の設問が対応します。
PART7の設問のうち、「文章の概要を問う問題」「文の位置を挿入する問題」「チャットに出てくる意図問題」など、具体的な答えではなく、少し推測が必要な設問がここに対応します。
例えば、
Why did Ms.Ito send the e-mail?
(なぜItoさんはe-mailを送りましたか?)
や、チャット問題で
At 10:12 A.M., what does Ms. Sato mean when she writes, “I’ll do that.
(午前10時12分に、Satoさんが書いている”I’ll do that.”は、何を意味していますか?)
などが該当します。
ここの評価が低いと、文全体の流れを把握しきれていないことが考えられます。
R-②「文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる」
ここもPART7の設問が該当します。
PART7の設問のうち、「具体的な細かい情報に関する問題」が該当します。
例えば、
When will the staff begin work?
(スタッフはいつ作業を開始しますか?)
に対して、
On Monday.
(月曜日です)
などの設問です。
ここの評価が低いと、文中の細部の情報が拾えていない可能性があります。
R-③「ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる」
上から3番目の項目はPART6とPART7の設問が該当し、PART6では「文選択問題」、PART7では「NOT問題」「マルチパッセージの紐づけ問題」など、1文だけを読んでも答えられないような問題の解答力が問われます。
例えば
What will NOT be given to honor Mr.Sato?
(Satoさんを賞賛するのに贈られないものは何ですか?)
などが該当します。
R-④「語彙が理解できる」
ここは、PART5とPART6の語彙問題が対応します。そして、PART7の「言い換えが絡むような問題」もここに含まれます。
例えば、PART7の文章の中に
reduction(値引き)
とあるのに、設問では
discount(割引)
と言い換えられているような問題が該当します。
R-⑤「文法が理解できる」
ここはシンプルにPART5とPART6の品詞問題や動詞問題などが該当します。
ぜひ、自分のアビメを分析して、ハイスコアを目指してみてください!